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パソコンの電源が入らない・起動しない原因と対処法|7つの症状別に解説

パソコンの電源が入らない・起動しない原因と対処法|7つの症状別に解説

一口に「電源がつかない」といっても、その状態はさまざまです。電源ランプすら点灯しないケース、画面だけが真っ暗なケース、Windowsのロゴで止まるケース——症状によって原因も対処法も異なります。まず自分のパソコンがどの状態にあるかを正確に把握することが、解決への最短ルートです。本記事では、7つの症状別に原因と対処法を解説します。

1. まず確認すること

症状別の対処に進む前に、電源まわりの基本を確認します。電源が入らない原因の多くは、パソコン本体の故障ではなく電源接続のトラブルです。手間がかかるように見えても、ここを飛ばすと後の対処が無駄になるケースがあります。

電源ケーブル・コンセントを確認する

電源ケーブルがパソコン本体とコンセントの両方にしっかり差し込まれているか確認します。電源タップを使用している場合は、スイッチがオンになっているか、ブレーカーが落ちていないかも確認してください。
可能であれば電源タップを外し、壁のコンセントに直接接続して試すことで、タップ側の問題かどうかを切り分けられます。

-手順-
1 電源ケーブルがパソコン本体側にしっかり差し込まれているか確認します
2 もう一方の端がコンセントまたは電源タップにしっかり差し込まれているか確認します
3 電源タップを使用している場合は、スイッチがオンになっているか確認します
4 別の電化製品を同じコンセントに挿して通電しているか確認します
5 問題がある場合は電源タップを外し、壁のコンセントに直接接続して試します

放電・強制シャットダウンを試す

パソコン内部に静電気が帯電していると、電源が入らなくなることがあります。この場合は放電処理が有効です。PCスマイルで「パソコンがつかない」とお問い合わせがある際、ノートパソコン・デスクトップパソコン問わず、放電で起動不良が回復するケースが多々ありますので是非一度お試しください。

-手順-
1 電源ケーブルをコンセントから抜きます
2 ノートPCの場合は、取り外せるタイプのバッテリーを取り外します
3 電源ボタンを20〜30秒間押し続けます
4 電源ケーブル(ノートPCはバッテリーも)を再接続します
5 電源ボタンを押して起動を試みます

周辺機器をすべて外す

USBメモリ・外付けHDD・プリンターなど、接続しているすべての周辺機器を取り外してから起動を試みます。周辺機器の不具合や相性問題が起動を妨げているケースは少なくありません。

-手順-
1 電源ケーブルとモニターケーブル以外、すべての機器を取り外します
2 この最小構成で電源ボタンを押して起動を試みます
3 起動できた場合は周辺機器を1つずつ接続し、原因となっている機器を特定します

2. 症状別の原因と対処法

以下の7つの症状から、自分の状況に近いものを選んで対処法に進んでください。

症状 主な原因
① 電源ランプがまったくつかない 電源供給の問題・電源ユニットの故障
② 電源ランプはつくが画面が真っ暗 ディスプレイ・グラフィック系の問題
③ ファンは回るが起動しない メモリ・ストレージの接続不良
④ ビープ音が鳴る BIOSがハードウェア異常を検知
⑤ Windowsのロゴで止まる・再起動を繰り返す OSファイルの破損・設定の問題
⑥ エラーメッセージが表示される ストレージ認識不良・起動ファイルの破損
⑦ 起動途中でフリーズする ドライバー・ソフトウェアの競合・ストレージ障害

症状① 電源ランプがまったくつかない

電源ボタンを押しても電源ランプが一切点灯しない場合、電力がパソコンに届いていない可能性が高いです。
まず1章の確認を再度行い、それでも改善しない場合は以下を試します。

ノートPCでは、バッテリーが完全放電している場合、ACアダプターを接続してもすぐには起動しないことがあります。
ACアダプターを接続したまま15〜30分待ってから起動を試みることで解決するケースがあります。デスクトップPCで改善しない場合は電源ユニットの故障が疑われるため、専門店への相談を検討します。

-ノートPCの手順-
1 ACアダプターをコンセントから抜き、再度しっかり差し込みます
2 パソコン本体との接続部分も確認します
3 充電ランプが点灯するか確認します
4 点灯しない場合は別のコンセントで試します
5 それでも改善しない場合は同機種用の別のACアダプターで試します
6 ACアダプターを接続したまま15〜30分待ち、起動を試みます

-デスクトップPCの手順-
1 電源ケーブルを別のコンセントに差し替えて試します
2 改善しない場合は電源ユニットの故障が疑われます。専門店への相談を検討します

症状② 電源ランプはつくが画面が真っ暗

電源ランプは点灯しているのに画面に何も表示されない場合、ディスプレイ側の問題とパソコン本体側の問題の両方が考えられます。
まずディスプレイ側から確認します。

-ディスプレイ側の確認手順-
1 ディスプレイ本体の電源が入っているか確認します
2 輝度(明るさ)が最低になっていないか確認します
3 接続ケーブル(HDMI・DisplayPortなど)が両端にしっかり接続されているか確認します
4 ケーブルを抜き差しして再接続します

-外部モニターで確認する手順-
1 HDMIケーブルで別のモニターを接続します
2 電源を入れて映像が表示されるか確認します
3 表示される場合は内蔵ディスプレイの問題です。メーカーサポートへ相談します
4 表示されない場合はグラフィック系のハードウェアに問題がある可能性があります

-ノートPCで映像出力先を切り替える手順-
1 「Fn」キーを押しながら「F4」または「F8」を押します(機種によって異なります)
2 映像が表示されるか確認します
3 キーの組み合わせが不明な場合はマニュアルで確認してください

症状③ ファンは回るが起動しない

電源を入れるとファンが回り始めるが、それ以上先に進まない場合、メモリやストレージに問題がある可能性があります。デスクトップPCであればメモリの抜き差しを試してみてください。接触不良が原因であれば改善するケースがあります。

-メモリの抜き差し手順(デスクトップPC)-
1 電源ケーブルをコンセントから抜きます
2 金属部分に触れて静電気を逃がします
3 ケースを開けます
4 メモリスロットの両端のツメを押し開き、メモリを取り外します
5 金属端子部分を布で軽く拭きます
6 ツメがカチッとはまるまでしっかり差し込みます
7 ケースを閉めて起動を試みます
8 複数枚の場合は1枚ずつ差し替えて確認しますストレージの接続状態によっても同様の症状が出るケースがあります。ケーブルの抜き差しを確認できる場合は試してみてください。自信がない場合は無理に触らず専門店に相談することが推奨されます。

症状④ ビープ音が鳴る

起動時にビープ音が鳴る場合、BIOSがハードウェアの異常を検知して警告を発しています。
音のパターン(回数・長短の組み合わせ)によって意味が異なり、メーカーごとに違います。

代表的なパターンとして、短音1回は正常起動、短音3回はメモリの異常、長音1回+短音2〜3回はグラフィック系の異常を示すことが多いです。
正確な意味はメーカーのサポートページまたは取扱説明書で確認してください。

-手順-
1 ビープ音の回数と長短を数えます
2 メーカーのサポートページでビープ音コードの意味を確認します
3 メモリの異常を示す場合は、症状③のメモリ抜き差し手順を試します
4 グラフィック系の異常を示す場合はグラフィックボードの抜き差しを試します(デスクトップPCの場合)
5 改善しない場合は専門店への相談を検討します

症状⑤ Windowsのロゴで止まる・再起動を繰り返す

Windowsのロゴ画面までは進むが止まる、または再起動を繰り返す場合、WindowsのシステムファイルやOS設定に問題がある可能性があります。まず回復環境を起動して修復を試みます。

-回復環境を起動する手順-
1 電源ボタンを5〜10秒長押しして強制シャットダウンします
2 再度電源を入れ、Windowsのロゴが表示されたら再度強制シャットダウンします
3 この操作を2〜3回繰り返すと「自動修復を準備しています」と表示されます
4 「詳細オプション」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を選択します
5 画面の指示に従って修復を実行します

修復で改善しない場合はセーフモードでの起動を試みます。

-セーフモードで起動する手順-
1 回復環境から「詳細オプション」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」を選択します
2 「再起動」をクリックします
3 番号メニューで「4」を押して「セーフモードを有効にする」を選択します
4 起動できた場合は最近インストールしたソフトやドライバーをアンインストールします



症状⑥ エラーメッセージが表示される

起動時に英語のエラーメッセージが表示される場合、メッセージの内容で原因を絞り込めます。

-「Operating System not found」「No bootable device」の場合-
Windowsがインストールされたストレージを認識できていない状態です。

1 接続しているUSBメモリ・外付けドライブをすべて取り外します
2 電源を入れ直して起動を試みます
3 改善しない場合はストレージの故障または接続不良が疑われます
4 デスクトップPCの場合はストレージのケーブルを抜き差しして試します
5 それでも改善しない場合は専門店への相談を検討します

-「BOOTMGR is missing」の場合-
Windowsの起動に必要なファイルが破損しています。

1 WindowsのインストールメディアまたはUSB回復ドライブを接続します
2 起動時に「F2」「F8」「F12」などのキーを押してBIOSまたは起動メニューを開きます(キーは機種によって異なります)
3 USBまたはDVDドライブを最優先の起動デバイスに設定します
4 回復環境が起動したら「コンピューターを修復する」を選択します
5 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を実行します

症状⑦ 起動途中でフリーズする

デスクトップが表示される途中でフリーズする場合、ドライバーの問題・ソフトウェアの競合・ストレージの障害が考えられます。まずセーフモードでの起動を試み、起動できる場合は最近インストールしたソフトやドライバーの削除を試みます。

-セーフモードで起動する手順-
1 電源ボタンを5〜10秒長押しして強制シャットダウンします
2 再度電源を入れ、Windowsのロゴが表示されたら再度強制シャットダウンします
3 この操作を2〜3回繰り返すと回復環境が起動します
4 「詳細オプション」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」を選択します
5 「再起動」をクリックし、番号メニューで「4」を押します
6 セーフモードで起動できた場合は最近インストールしたソフトやドライバーをアンインストールします

ストレージに問題がある場合は、コマンドプロンプトからディスクエラーの修復を試みます。
-ディスクエラーを修復する手順-
1 回復環境から「詳細オプション」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「コマンドプロンプト」を選択します
2 以下のコマンドを入力してEnterを押します
chkdsk C: /f /r
3 「次回の再起動時にスキャンをスケジュールしますか?」と表示されたら「Y」を入力してEnterを押します
4 コマンドプロンプトを閉じてパソコンを再起動します
5 自動的にディスクスキャンと修復が実行されます(完了まで数時間かかる場合があります)

3. ノートPC特有の対処法

3-1. バッテリー・ACアダプターを確認する

ノートPCの電源トラブルの多くはバッテリーまたはACアダプターに起因します。充電ランプが点灯するかどうかで、どちらに問題があるかを切り分けられます。

-手順-
1 ACアダプターをコンセントから抜き、パソコン本体からも取り外します
2 別のコンセントにACアダプターを接続します
3 パソコン本体に接続し、充電ランプが点灯するか確認します
4 点灯しない場合はACアダプターの故障が疑われます
5 ACアダプターが正常でも起動しない場合は、バッテリーの劣化が考えられます
6 ACアダプターのみ接続した状態(バッテリーなし)で起動を試みます

3-2. 放電処理を行う

帯電した静電気が原因で起動しないケースがあります。1章の放電手順と同様ですが、ノートPC特有の注意点があります。近年の機種はバッテリーが内蔵されており取り外しができないものが多いため、その場合はACアダプターを抜いた状態で電源ボタンを20〜30秒長押しする方法で対応します。

3-3. 外部モニターに接続して確認する

画面が真っ暗な場合、内蔵ディスプレイの問題か映像出力系の問題かを切り分けるために外部モニターで確認します。

-手順-
1 HDMIケーブルで外部モニターを接続します
2 外部モニターの電源を入れます
3 ノートPCの電源を入れ、映像が表示されるか確認します
4 表示される場合は内蔵ディスプレイの問題です。メーカーサポートへ修理を依頼します
5 表示されない場合はグラフィック系の問題が疑われます

4. デスクトップPC特有の対処法

4-1. 電源ユニットを確認する

電源ランプがまったくつかない場合、電源ユニット(PSU)の故障が疑われます。電源ユニットは消耗品であり、使用年数が長いほど故障リスクが高まります。故障かどうかの判断は難しいため、交換用ユニットを用意してテストするか、専門店で診断してもらうことが確実です。

4-2. 内部パーツの接続を確認する

ケーブルの接続が緩んでいるだけで起動しなくなるケースがあります。作業前には必ず電源ケーブルを抜き、金属部分に触れて静電気を逃がしてから行ってください。

-手順-
1 電源ケーブルをコンセントから抜きます
2 静電気防止手袋を使用するか、金属部分に触れて静電気を逃がします
3 ケースを開けます
4 マザーボードへの電源ケーブル(24ピンコネクタ)の接続を確認します
5 CPUへの電源ケーブル(4または8ピン)の接続を確認します
6 グラフィックボードがスロットにしっかり挿さっているか確認します
7 ストレージのSATAケーブルが両端に正しく接続されているか確認します
8 緩んでいるものがあれば抜き差しして再接続します
9 ケースを閉めて起動を試みます

4-3. CMOSクリアを試す

BIOS設定が破損している場合、CMOSクリアで初期化することで改善するケースがあります。

-手順-
1 電源ケーブルをコンセントから抜きます
2 静電気対策を行いケースを開けます
3 マザーボード上のボタン電池(銀色の丸い電池・型番CR2032)を取り外します
4 5分程度待ちます
5 電池を元の向きに取り付けます
6 ケースを閉めて起動を試みます
CMOSクリアを実行すると、BIOS/UEFIに保存されていた日時設定がリセットされます。
起動後はBIOS/UEFI設定画面(起動時にF2・Del・F10などのキーを押して開きます)で日時を正しく設定し直してください。
日時がずれたままの状態で使用すると、Webサイトの閲覧時にSSL証明書の検証エラーが発生するなど、二次的なトラブルにつながる場合があります。

5. 自分で対処できない場合の判断基準

5-1. 修理に出すべき症状

以下の症状がある場合は自己対処での改善が難しいため、メーカーサポートまたは修理専門店への相談を推奨します。

・内部パーツから異臭・異音・焦げた跡がある
・落下・水没など物理的な衝撃を受けた後に起動しなくなった
・本記事の対処をすべて試しても改善しない
・ストレージが認識されなくなった(データ救出が必要な場合)

5-2. 修理・買い替えの判断目安

修理費用の目安は、ノートPCの液晶交換で2〜5万円、電源ユニット交換で1〜3万円、マザーボード交換で3〜7万円程度です。使用から5年以上が経過しているパソコンの場合、他のパーツも経年劣化が進んでいる可能性があり、修理費用が買い替えコストを上回るケースも少なくありません。
修理見積もりを取った上で、新しいPCへの買い替えと比較して判断することが推奨されます。

5-3. データが取り出せない場合の注意点

ストレージが正常であれば、取り出して別のパソコンにUSB変換アダプターで接続することでデータにアクセスできる可能性があります。
ただしストレージ自体が故障している場合はこの方法では対応できないため、データ復旧専門業者への相談が必要です。

むやみに操作を繰り返すとデータが上書きされて復旧不能になるリスクがあります。
重要なデータがある場合は早めに専門業者に相談することが推奨されます。

6. まとめ

パソコンの電源が入らない・起動しない場合、まず電源まわりの確認と放電処理を試すことで解決するケースが少なくありません。改善しない場合は症状を手がかりに原因を絞り込み、対処を順番に試していくことが重要です。

異臭・異音・物理的な破損が見られる場合や、すべての対処を試しても改善しない場合は、修理専門店へ相談や新しくパソコンの買い替えも視野に入れて検討することをおすすめします。